中性子は電荷を持たず環境の電気的相互作用の影響を受けにくいため、精密測定に適している。崩壊現象を通じて素粒子標準理論を検証したり、未発見の相互作用を探索できる。低速の中性子は量子力学的波動性が顕著になり、その性質を用いて制御できるようになった。また近年、加速器中性子源から大強度の中性子ビームが得られるようになり、従来の限界を打破する様々な物理実験が可能になってきている。セミナーでは中性子による素粒子・原子核やその他の実験の、現状と展望を紹介する。
日時 | 6月4日(金)16:30-18:00 |
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題目 | 中性子を用いた基礎物理実験 | 講師 | 北口 雅暁氏(名古屋大学 素粒子宇宙起源研究所,理学研究科物理学教室) |